おくればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
1月2日にハンブルグに戻りました。
12月の暖冬から一転して厳しい寒さが続きましたが、数日前から、また少し和らいできました。あと二週間でワールドプレミアです。
http://www.staatsoper-hamburg.de/
そして、『冒険王』『新・冒険王』全国ツアーも、あと一ヶ月を切りました。お近くの皆さん、ぜひ、おいでください。
日韓関係が揺らいでいるいま、ぜひ、ご覧いただきたい作品です。
http://www.seinendan.org/play/2015/11/4764
日記の続き
12月12日(土) ６時半起床。朝食後、9時半、出勤。10時からコーラスの方たちに作品についてのプレゼン。10時半からコーラスを入れての稽古。主な段取りを説明していきながら、立ち位置の決定。13時稽古終了。日本人チームは地下鉄でハンブルグ中央駅へ。切符を買ってから各自昼食の買い出し。列車でリューベックへ。車内、思いの外混んでいる。車内で買ったサンドイッチで昼食。
リューベックは、クリスマスマーケットを訪れる人で、大変な賑わいだった。
ブッデンブロークハウスを見学。
トーマスマンの『ブッデンブローク家の人々』は、『ソウル市民』の元になった小説。
マジパンで有名なニーダーエッガーの２階のカフェで、リューベック歌劇場の音楽総監督である沼尻竜典さんと合流。夏の琵琶湖以来の再会で、2時間ほどお茶。そのあと各自分散して買い物など。私はカフェで仕事。立ち食いのホットドッグで軽い夕食。
リューベック歌劇場で『妖精の女王』観劇。奇しくも、この日（正確には11日と13日）、東京では宮城聡さん演出で同演目が上演されている。
賑やかな『真夏の夜の夢』を堪能して、終演後、急ぎ足で劇場を出てタクシーでリューベック駅へ。鉄道でハンブルグに戻り、地下鉄で帰宅したのは12時過ぎ。
12月13日(日) 朝はさすがにゆっくりと眠る。最初の休日なので、のんびりと過ごす。快晴。朝食、入浴、ジョギング、メール、昼寝、洗濯、昼食、食事の作り置き、読書、妻とスカイプ、夕食、事務作業、やっとブログを再開、入浴、読書。1時に寝る。
12月14日(月) ７時半起床。曇り、少し寒い。入浴、朝食(お茶漬け）。9時過ぎにアパートを出て9時半前に劇場入り。舞台を使っての稽古。
レパートリーシステムを貫徹しているドイツの歌劇場では、午前中は、本舞台で他の演目の稽古を行う。13時に午前の稽古が終わると、仮設舞台は撤収されて、いつもの稽古場に。本舞台では、この日の本番用のセットが組まれる。撤収から稽古場への移動は約15分。劇場全体が、舞台作品を創る工場のように稼働している。
この日からカウンターテナーのベジュン・メーターも合流。ソリストがそろう。コロスも入って、もう一度、冒頭から段取りの確認。
この日は劇場のカフェで食事。17時から稽古再開。この日は夜の演目がないので、夜の稽古も本舞台で。途中、ケント・ナガノ氏登場。今日は挨拶だけとのこと。
12月15日(火) この日も午前中は舞台稽古。この日は、昼間、アパートに戻る。夕方にインタビュー一件。そして、ケント・ナガノさんの音楽稽古。私は見学のみだが、時々、演出上の質問を受ける。
12月16日(水) この日は通常の、稽古場での稽古に戻る。13時に午前の稽古を終了して、17時から稽古再開。この日は19時くらいに終了して、そのあと主演ソリストのズザンネのアパートでホームパーティー。キャスト、スタッフがたくさん来て盛り上がる。12時過ぎにタクシーで帰宅。
12月17日(木) ソリスト一人、体調不良で休み。今週から参加のベジュンの場面も、だいたい完了する。午後は劇場カフェで食事。14時からロボットのプログラミング開始。この日で、前半の半分、全体の三分の一を終了。夕方から、引き続き稽古。10時から20時まで仕事をしたので、さすがにちょっと疲れる。
12月18日(金) 引き続き、朝、晩と稽古。昼間はカフェで食事をとってロボットのプログラミング。ほぼ、前半が終了する。
私は比較的、早く稽古を進める方で、こうなってくると一番心配なのは、中だるみと弛緩からくる体調の乱れになる。これは自分のことも含めてで、とにかく、どうやって緊張感を持続するかが課題となる。舞台は、ある程度創ったら、いいところを少しずつ伸ばし、雑味のようなものを少しずつ取り去っていくしかない。地道な作業の繰り返しになる。1月に入ると、オーケストラとの稽古などが日程が立て込んでくるので、やれることを今のうちにすべてやっておかなければならない。
12月19日(土) 別のソリストが体調を崩す。稽古できる場面が少ないので、早めに稽古を切り上げる。アパートに帰って洗濯、昼食、昼寝。
夜、ハンブルグ在住の日本人俳優原サチコさんの出演する舞台を観劇。終了後、原さんに挨拶。駅前のおしゃれなお店でビールとドイツ料理を堪能する。12時半に帰宅。
