ももクロ、オペラ、バレエ、『冒険王』

2015年5月04日

4月は、舞台版『幕が上がる』第二稿と『新・冒険王』と、もう一つ戯曲を執筆中と書いてきましたが、昨日、情報解禁ということになりました。
 日本で唯一の公立のダンスカンパニー、新潟市のnoismに新作を書き下ろします。題材は、バレエの名作『ラ・バヤデール』。これを翻案して、金森穣さんと新しい舞台作品を創ります。上演は来年6月の予定です。
 昨日、午前中は、その打ち合わせのために新潟へ。

上演津新幹線150501

ももクロ、ロボット、オペラ、そしてバレエと、まぁ、やれることは全部やります。
来年は、今年の『新・冒険王』に続き、劇団への新作書き下ろしもあります。
 しかし、国内の劇団・劇場からの執筆依頼は、ここ数年、見事に来なくなったなぁ。もう、日本では劇作家だとは思われていないということだろうか。

 さて、『冒険王』は、いきなりトップギアで稽古中です。今日で、全シーン、一応終わりました。もう一周して、8日には通し稽古。

『冒険王』稽古150501

冒険王稽古2150501

日記の続き

4月21日(火)  このクソ忙しいときに、携帯が故障。とりあえず10時から制作ミーティング。そのあと稽古時間をずらしてもらって渋谷のDOCOMOショップへ。すごく時間がかかる。いろいろ手続きをしてもらっている間、カウンターで、ずっと『対話のレッスン』の文庫版の校正。相当変な客だと思われたでしょうね。代替機をもらって帰る。

 アゴラに戻るも、校正作業が終わらないので劇団員に謝って自主稽古にしてもらう。
 だいたい、できたところで駒場を出発、井の頭線の中も地下鉄の中も校正。
 17時半、東京駅で待ち合わせた担当編集者に校正原稿を渡す。
書き忘れたけど、この前日も、早朝まで文藝別冊に載せる戯曲の校正作業をしていて、飯田橋の駅の改札まで、編集者に原稿を取りに来てもらったのだった。なんだか昭和の作家みたい。
舞台版『幕が上がる』とオペラ『海、静かな海』は、こちらに掲載されます。

http://www.amazon.co.jp/dp/4309978592

 そのあと、高速バスを予約。地下のショップで買い物。そして、6時半から9時半まで慶應丸の内キャンパスのでワークショップ。
22時発の高速バスでいわき市へ。バスの中で夕食のおにぎり。渋滞で到着が遅れて、1時半くらいにいわき着。すぐにホテルに入って、翌日の授業の準備だけして眠る。

4月22日(水)

6時に起きて、授業の準備。8時半、いわき駅待ち合わせ。ふたば未来学園へ。
2限から5限まで使って、あと2クラスの授業。すでにそれぞれ、クラスの雰囲気が違ってきていますね。
 6限は体育館で、これからの対話劇を創る課程を説明。同時に、「対話」とは何かを少し説明する。
 ワークショップや授業を通じて、いくつかのことを話してきました。

 シンパシーからエンパシーへ  『わかりあえないことから』にも書いてきたことですが、同情を得るのではなくて共有できる部分を見つけること。「県外の人に福島のことを伝えるのに、君たちだって同情してもらいたいとは思っていないよね。でも共感はしてもらいたい。だから共感できるポイントを見つけていくことが大事」

 演劇は対話を要請する  ある共同体に強い運命が降りかかったときに、共同体の成員一人ひとりから、思ってもいなかったような価値観の表出が始まる。そこに対話が生まれ、ドラマが生まれる。何よりも、いま福島には「対話」の力が必要。それを演劇を通じて学んで欲しい。

 7限は、教職員対象のレクチャー。アクティブラーニングの本質や、来たるべき大学入試改革について、阪大で取り組んできたことなどを話す。
 睡眠時間が短かった上に、2限から7限まで話どおしだったので、帰路の車中はさすがにぐったり。
 18時台のJRで帰京。22時に帰宅後、戯曲『ラ・バヤデール』のラストスパート。
23時、無隣館創作プログラムの面接一件。

4月23日(木) 未明に『ラ・バヤデール』脱稿! ちょっと寝て、7時くらいに起きて朝食をとり、少し推敲をして金森さんに原稿を送付。
 そのまま『幕が上がる』の稽古場へ。稽古は順調な様子。
 12時過ぎに稽古場を出て、途中昼食をとってから早稲田へ。
金森さんから、OKのメール受信。
 14時、まず鎌田総長と、広報誌に載せるための写真撮影。
 14時45分から16時15分まで、大隈講堂にて岡室教授の司会で総長と対談。ちょっと、学生さんに厳しくあたりすぎたかなぁ。
 終了後、すぐに地下鉄で移動して半蔵門へ。東京FMの番組収録。
 終了後、アゴラに戻って『冒険王』の稽古3時間のみ。23時、創作の面接一件。
 24時、帰宅。さすがに、この日は眠る。