新書大賞第四位

2017年2月11日

『台北ノート』の稽古をすべて終え、これから帰国するところです。

台湾記念写真170211

すでに情報公開となっていますが、拙著『下り坂をそろそろと下る』が、新書大賞第四位に選出されました。前著『わかりあえないことから』に続いてのベスト5入りです。一年に1300冊以上出版される新書の中で、二冊続けて上位にランクしていただいたことを、何より読者の皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。

https://www.chuko.co.jp/special/shinsho_award/

舞台版『幕が上がる』のDVDは3月28日(火)発売とのことです。

http://stage.parco-enta.com/fs/parcostage/c/makuga_agaru

舞台版『幕が上がる』は、映画の続編的な性格が強いので、原作小説-映画-舞台版とご覧になることをお勧めします。

実は、同じ3月下旬、3月20日(月)に、オペラ『海、静かな海』のDVDも発売になります。

http://www.hmv.co.jp/news/article/1701180002/

 偶然にも、両作品は共に、別冊文藝の平田オリザ特集に掲載されています。こちらもぜひ、ご覧ください。

『台北ノート』横浜美術館公演は、ほぼ完売のようです。美術館の特設客席なので席数が限られており、当日券も出るかどうか難しい状況です。

https://www.tpam.or.jp/2017/?program=taipei-notes

その次は、アンドロイド演劇『さようなら』坂出公演です。こちらは入場無料です!
私の講演会もあります。お近くの皆さん、おいでください。

http://www.seinendan.org/play/2016/10/5785

日記の続き

11月15日(火) 朝食後、全員ロビーに集合し、タクシーに分乗して、もう一つの公演地セルジポントワーズへ。パリ市西側郊外を反時計回りに回っていくことになる。
雨の中、ホテルに到着。スーツケースを下ろす。そのまま、さらに車で劇場へ。思いの外早く着いてしまったので、劇場の人が誰もおらず30分ほど楽屋口で待機。
やっと劇場スタッフが来て、みんなで中に入る。楽屋で仕事。みんなでサンドイッチの昼食。腹ごなしに、近所を散歩し少し離れた大きなショッピングモールなどを探索する。
夕方、仕込みは続いているが解散となった俳優たちとバスと徒歩でホテルに戻る。相変わらず冷たい雨が降っている。5時頃にホテルについていったん解散。6時過ぎにフロントに集まってどこか近所に食べに行くことにする。
部屋に入って荷物をほどきながらメールをチェックすると母の訃報が届いていた。ちょうど、数分前に息を引き取ったらしい。  
しばし、どうするかを考え、考えていても仕方がないので、まず情報収集をする。スタッフにもお願いして、今夜から明日にかけての飛行機便の空席状況を確認する。その間に、並行して部屋に広げた荷物をスーツケースに戻す。
エールフランスの深夜便に空きがあることが分かったので、とりあえず空港まで行ってみることにする。フロントでタクシーを呼んでもらっているうちに夕食の約束をしていた劇団員たちが集まってきて、結局、彼らに見送られることになった。
40分ほどでシャルルドゴール空港へ。JALのカウンターに行くとJAL便にも空きがあるとのこと。こちらの方が、若干早く日本に着くのでこれに乗って帰国することに。パリには戻らないことにして片道切符で帰国。後のことは機内で考える。

11月16日(水) 午後5時成田空港着。成田エクスプレスで渋谷へ。7時前に帰宅。劇団員の弔問が続く。母はとりわけ女子の劇団員に人気があった。
久しぶりに湯量を気にせず風呂に入って、この日はゆっくり眠る。

11月17日(木) 午前中も弔問客が続く。午後、姉たちと車で火葬場へ。大林宣彦監督ご夫妻が駆けつけてくださって、最後のお見送り。家に帰って、姉と妻とで遺品の整理の方針など話す。
昨晩はうまく寝つけたのだが、この日は時差ボケが来て眠れず、明け方まで溜まった仕事を片付ける。
この世でもっとも尊敬し、私が唯一、無条件で言うことを聞かなければならない存在がいなくなってしまった。これからは、よほど謙虚に生きなければならない。