『冒険王』キャスト変更と、おめでとうももクロさんたち

2016年2月14日

 『冒険王』出演中の大塚洋が体調不良のため降板することとなりました。急遽、キャスティングを組み替え、三重公演初日より永井秀樹が出演しております。最終公演地、善通寺まで、このキャスティングになります。あしからず、ご了承ください。

http://www.asahi.com/articles/ASJ253QY8J25PTIL008.html
http://www.seinendan.org/play/2016/02/4764

三重県津市での上演は本日限りです。当日券出ます。ぜひおいでください。
伊丹市での上演は、満席の日が出ていますが当日券も出る予定です。また劇場入り後に客席数を最終確定して、前売りを再開する場合もあります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

 私自身は、現在、ハンブルクに来ています。今日(13日)が『海、静かな海』の千秋楽でした。おかげさまで5ステージとも、ほぼ満席。今日は完売だったと思います。ゲネプロも含めると、1万人以上の方に福島のいまをお伝えできたのは、何よりの幸せでした。
 来年(再来シーズン)以降レパートリー化され、世界ツアーに向けてセールスをかけるとのことです。
 日本での上演があるのかと本当にたくさんの方に聞かれますが、私に聞かれても答えられません。「日本公演がないのは福島が題材だからですか?」ともよく聞かれますが、それは主たる要因ではないと思います。少なくとも、今回、日本公演がないのは、

・現代音楽を使った現代オペラは、日本では客が入らない(と思われている)。
・日本の公共ホールには、本来的な意味でのco-productionのスキームが、まだ、ほとんど定着していない。少なくとも国際レベルのco-productionが機能しない。

という二点が、大きな原因かと思われます。あとのことは、またおいおい、どこかに書いていきます。

広島市立大学の柿木先生が、長めの批評を書いてくださいました。

https://nobuyukikakigi.wordpress.com/2016/01/27/%e7%b4%b0%e5%b7%9d%e4%bf%8a%e5%a4%ab%e3%81%ae%e3%82%aa%e3%83%9a%e3%83%a9%e3%80%8a%e6%b5%b7%e3%80%81%e9%9d%99%e3%81%8b%e3%81%aa%e6%b5%b7%e3%80%8b%e3%81%ae%e4%b8%96%e7%95%8c%e5%88%9d%e6%bc%94%e3%81%ab/

 話変わって、ももいろクローバーZが日本アカデミー賞の話題賞俳優部門を受賞しました。おめでとうございます。授賞式が楽しみですね。

http://www.allnightnippon.com/info/2015academy/aft_index.html

「イレーヌ・ジャコブからももクロへ」「ももクロからドイツオペラへ」と振り幅の大きな一年でしたが、やっと本筋の演劇に専念します。現在、新作の執筆中です。

 
日記の続き

1月18日(月) 朝、セゾン文化財団に原稿送付。この日、歌手たちには正念場の一日二回のオケつき舞台稽古。夜は照明、衣装も入って、ほぼ本公演通り(メイクのみなし)。演出は、終わったあとにちょっと俳優と話すくらいで、もう特にやることなし。
先週、妻に録音してもらったロボットの声(急遽、日本語を入れることになった)が好評で、ほぼロボットの動きも固まる。

1月19日(火) 午前中、舞台稽古。オケあり、照明なし、エキストラなし。ここまで来て照明もエキストラもいないと、ほとんど歌手のための「歌の練習」になる。もちろん演技についてのだめ出しはする。
 夜は稽古なし。午後4時から午前1時までにメールを55通出す。

1月20日(水) 昼食後に出勤してロボットのデータの修正。照明の最終チェック。17時からHP。HPはホームページではなくて、「ハウプトプローベ」という、まぁゲネプロの前の最終リハーサル。日本とは、ちょっと意味が違うようだけど、要するにこちらのゲネプロ(GP=ゲーペー)は、大量のプレスやお客さんが入るので、実質、これが身内での最後のゲネプロ(日本の感覚で言うところの)になる。
ロボット、ちょっと調子悪し。終演後、例によって歌手たちにダメだし。ケントさんと最終の打ち合わせ。
終了後、なぜかこのタイミングでレセプション。総支配人のデルノンさんは上機嫌で、どうすれば日本公演が実現するかを真剣に話す。

1月21日(木) 午前中、照明の修正の立ち会い。11時半、チケットオフィスで、私が建て替える分のチケット購入。私の顔写真が入った大きなポスターの前で自作のチケットを買うのは変な気持ち。12時、ロボットのチェック。13時からインタビュー一件。14時、ベルギーの若手劇団と打ち合わせ。来年以降、『思い出せない夢のいくつか』をベルギーで上演してくれるらしい。二十代のさわやかな演劇青年(演出家は女性)たちに会って、少し気分が和らぐ。
劇場に戻ってカフェで仕事。劇場の本部棟を出るところで、「今日のゲネプロのチケット持ってない?」と声をかけられる。どうも、マニアの方で、劇場関係者からゲネのチケットを買う(あるいはもらう)ことを狙っている人々が、出入り口付近にたむろしているようだ。
ロビーで関係者が集合。今日は二階席正面からの観劇。ゲネプロとはいえ一階席はカメラの場所以外のほぼ六割、二階席にも多少客を入れている。たぶん、800人くらいが観劇している。
ゲネプロは、最終盤にロボットが異音を発した以外は順調に進んだ。たくさんの拍手があって、たぶん、「大はずし」はないという所まできた。とりあえず安堵する。
幕が下りた中で歌手たちにダメだし。ロボットの対処について、力石さん(こちらではロボットマント呼ばれている)と打ち合わせ、方針を決定。