朝目覚めると何故か夫婦になっていた昇平とすみえ。
離婚の危機にある彼らそれぞれの兄と姉。
二組のカップルを通して、夫婦のあり方を淡々と綴っていく
平田オリザ流不条理劇。

『隣にいても一人』は、日本を代表する劇作家・演出家である平田オリザと地域の劇場が連携し、高品質で繰り返し上演できる作品をそれぞれの劇場から創出するという新しい挑戦です。
作・演出の平田がオーディション・稽古・本番と、長期間滞在して地域のキャスト・スタッフと共に作品を創り上げていきます。


三重、広島、青森、熊本の4都市でオーディションを開催、地元の演劇人+一般市民の中から選ばれた俳優と、各地出身の青年団俳優が現地に長期滞在し、各地域の言葉で上演します。
また、舞台美術家の杉山至による舞台美術ワークショップも併せて開催し、そこから生まれたアイデアを活かして、本公演の舞台美術を参加者たちと製作します。

2005年盛岡市で大成功のうちに幕を閉じた『隣にいても一人 -盛岡編-』の経験を機に、コストの低いアーティスト・イン・レジデンス方式で高いクオリティの作品を各地域で創り上げます。
また、各地で創作した作品は、2008年1月東京・こまばアゴラ劇場で一挙に上演します。



『隣にいても一人』は、7年前、帯広演研というアマチュア劇団の25周年記念公演のために書き下ろした作品です。4人の登場人物はすべて、この劇団の古くからのメンバーへのあて書きでした。その後、本作は、自分の劇団でも試験的な上演を繰り返し、様々なバージョンを作ってきました。また、2005年には盛岡での滞在型製作を実現し、大きな成果を収めました。
今回は劇団員の中から希望を募り、出身者の多い県を回ることになりました。すでに各地のオーディションの課程でも、大きな手応えを感じています。それぞれの地域のレパートリーとなって、長く上演され続けるような舞台を創りたいと願っています。

平田オリザ



『隣にいても一人』盛岡編 2005.4 ©青木司



平田オリザ・・・・・1962年東京生まれ。劇作家・演出家・青年団主宰。こまばアゴラ劇場支配人。大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。平田の提唱する「現代口語演劇理論」という実践的で新しい演劇理論は、『現代口語演劇のために』などの著作にまとめられ、90年代以降の日本の演劇界はもちろん、フランス、韓国、中国、ベルギーなどとの国際共同作業により海外の演劇界にも強い影響を与え続けている。また、2002年度からは、新しい学習指導要領に基づく国語教科書の中に、平田のワークショップの方法論が採用され、年間で三十万人以上の子供たちが、教室で、演劇を創るようになっている。他にも障害者とのワークショップや、自治体やNPOなどと連携した総合的な演劇教育プログラムの開発など、青年団は他に例を見ない多角的な演劇教育活動を展開している。
 

PAGE TOP ↑